建設業界は企業弁護士の数が少ないですが、今後は法律業務に対処するために多くの人材を採用します

弁護士も企業の社員として勤務すれば自分で営業活動をする必要がなくなるため、企業弁護士を目指す人が増えている

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企業弁護士というのは企業や団体に所属して勤務する弁護士のことです。近年は自分で弁護士事務所を立ち上げる場合よりも、企業に雇われて弁護士業務を目指す人が増えています。
その理由として弁護士は自由業なので、顧客の開拓などを自分で行う必要があるからです。その点、企業の社員として勤務すれば自分で営業活動をする必要がなくなります。いくら難しい国家資格を持つ弁護士といえども、顧客開拓などの営業努力をしなければやっていけないのです。
企業弁護士を目指す場合、どの業界を選ぶかというのは重要になります。一番いいのは弁護士業務を常に必要としている業界です。日本弁護士連合会の統計によると、企業に雇われる弁護士の数は年々増加しており、最新のデータによると2001年にはわずか66人だったのが、2015年には1442人と急増しています。
また弁護士を採用する企業の数も、2001年当時は39社だったのが2015年には742社といずれも過去最高の伸び率になっています。これはそれだけ企業のトラブルに対する姿勢が重要性を増してきた証拠であり、トラブル自体も増加傾向にあるといえます。

建設業界の企業弁護士は所属先の全体の1.9パーセントのだが、契約関係でのトラブル対応に今後ニーズが高まる

弁護士が勤務する所属先の企業別にみると、一番採用数が多いのが製造業で全体の3割近くを占めています。次が証券会社や先物取引業者、銀行や保険会社と続いています。
注目されるのは建設業界が全体の1.9パーセントとかなり低い点です。実は建設業界ほど法律の専門家を必要とする業界はないのです。また日本は世界的にみても建設業者が多い国なのです。しかも建設業というのは様々な法規制がある業界なのです。
しかし法律よりもこれまでの商慣習を優先して仕事をするケースが非常に多く、それがトラブルの元になることが多いのです。特にお金に関するトラブルが多いのが特徴です。元請業者、下請業者、孫請業者といったように大企業から中小企業、個人企業にいたるまで複雑な形態で大きなプロジェクトを行うので、契約関係でのトラブルが後を絶たないのです。このような点から見ても、今後は建設業界が弁護士を雇い入れるというケースが増えると思われます。

弁護士が企業弁護士として働く場合、事前に確認しておくべき事項があります。そのような人のために、第一東京弁護士会が作成した手引書があるので参考にする必要があります。また企業内で働く場合は、勤務する企業の所在地を弁護士事務所の住所として登録するのが一般的です。